12回目のALA Projectで紹介しているアーティストは、名古屋造形大学卒業生の鈴木貴博さんです。先日、鈴木さんをお呼びしてのアーティストトークが行われました。
鈴木さんの作品には、具体的なモチーフや場面、風景などといったモノはなく、色と形が重なりあって調和している世界が広がっています。制作については、日常的に描くドローイングからいいなと思った形を抜き出して描いていったり、直接キャンバスに向かって描いたりするそうです。日常で感じる違和感などが作品のベースになっているということでした。
今回は、6点の作品を展示していますが、それらは約2ヶ月の制作期間がかかっています。仕事をしながら制作することの大変さもあるようですが、やってみると意外とできたといった感触も得ているそうです。
制作や作品についてお話をお聞きする中、趣味の話題も出ました。鈴木さんはレコードが趣味ということで、ジャンルや時代を問わず、自分が好きな音楽を集め、聴いているそうです。
制作をしている時に聴いているのかと思いきや、音楽を聴く時は音楽しか聴かないらしく、「ながら」でいろいろなことはやらない(むしろできない)と言っていました。なので、よく見かける光景の「移動中に携帯音楽プレーヤーで音楽を聴く」こともないそうです。(機械音痴だとも言っていましたが)
鈴木さんの人柄までもが伝わってくる有意義なトークであったと思います。
今回の展示は、9月9日(日)までです。ぜひ、ご来館ください。
(RK)